いつもご愛読ありがとうございます。一社)日本自律神経整体協会 事務局の山下です。
当協会を構える、香川県ではここ2〜3日で一気に冷え込み、いよいよ(やっと?)本格的な冬が始まりました。皆様の地域でも同様でしょうか?
さて、今回は寒くなってきた今だからこそ知っておきたい、冷えとむくみの関係性についてお伝えしていきます。
朝目が覚めると「まぶたが腫れている」「指がパンパンで指輪が外れない」
1日が終わり、夕方になると「足がむくんでいる」ほとんど方がこういった経験があるでしょう。
これは日常的によく起こることではありますが、これが不調のサインになったり、不調の前兆となる場合もあります。
「むくんでいるだけ」と甘く考えていると何らかの大きな不調を引き起こす可能性もありますので、むくみに対して正しい認識と対策法を知っていきましょう。
「むくみ」とは
むくみとは何らかの原因によって皮膚、または皮下に水分が溜まった状態です。血液中の水分が血管の外に染み出した状態で、「浮腫(ふしゅ)」とも言います。
例えばふくらはぎなどを指で押さえて、その状態がなかなか戻らない場合には、正常な体重の5〜10%の水分が溜まっていると言われています。
つまり通常の体重が50kgの方だと、体重は53〜55kgに増えているということになります。
むくみは足、特にふくらはぎに見られやすく、これは水分が重力によって体の下の方へ溜まりやすくなるからです。
むくみの原因
冷えによる体液循環の低下
むくみの原因の一つに、体内の水分がうまく排出できないというものがあります。
冷えてくると筋肉が硬直し、血液やリンパの循環が悪くなります。そうなると当然体の代謝は悪くなり、水分が体内で滞留し、むくみにつながります。
また、冷えることで汗をかくことも減ってきます。汗というのは体内の水分を外へ排出する役割を持ちますが、汗をかかないと当然体内に水分が溜まります。循環が悪くなったり、排出されなかった水分がむくみとなるのです。
筋ポンプ作用の低下
過去の記事でも少し触れていますが、下半身の血流はふくらはぎの筋肉によって心臓へ運ばれています。その作用からふくらはぎ「第二の心臓」と呼ばれています。
「第二の心臓」と呼ばれているのにもかかわらず、ふくらはぎにはむくみが起こりやすいのです。
これは寒さで体が縮こまったり、運動不足、長時間同じ姿勢を取っているとふくらはぎがポンプ作用を行わないからです。
寒いからどうしても動くのが億劫になり、下半身の筋肉を動かす機会が減ることで、筋力低下につながり筋ポンプ作用が低下するのです。
むくみは不調のサイン
むくみは健康な人でも起こります。加齢に伴うむくみや、妊娠中も多く見られます。
しかしそれ以外には怖いむくみもあります。
全身にむくみを生じた場合、大きな疾患が潜んでいる可能性があります。
代表的なもので言えば、心臓・肝臓・腎臓の病気です。
心臓によるむくみ
心臓は血液循環を調整しています。
心臓のポンプ作用が低下すると全身へうまく血液を送れなくなり、血の巡りが悪くなって体にむくみが生じます。
肝臓によるむくみ
肝臓ではアルブミンというタンパク質が作られます。このアルブミンは血液中の水分を一定に保つ役割があります。
肝臓の機能が低下するとアルブミンが少なくなり、血液中の水分値が一定に保たれず、むくみが現れます。
腎臓によるむくみ
腎臓は体の水分を調整したり、老廃物を排出する役割があります。腎機能が低下すると体内の余分な水分を排出できなくなり、体に余分な水分が溜まって、それがむくみにつながります。
このようなケースは稀ではありますが、一つ知識として知っておくと良いでしょう。
むくみ対策
冷えないようにする
シンプルですが、一番有効な対策です。なるべく足元を冷やさないように膝掛けや暖かい靴下で暖をとりましょう。また体全体を温める食べ物や飲み物なんかも有効です。
また、一番良い暖の取り方は入浴です。
入浴は温めるだけではなく、水圧によるマッサージ効果で筋肉をほぐしたり、血流をアップさせたり、汗として老廃物を排出したりと、まさに全てを叶えてくれます。
普段はシャワーで済ませる方も、冬だけでも湯船に浸かるようにしましょう!
適度な運動
ふくらはぎは第二の心臓と言いました。寒くて動くのが億劫かもしれませんが、一駅歩く、階段を使うなどして、いつもより意識して足を使うようにしましょう。
歩く頻度を増やせない方は、爪先立ちで動くなど、いつもよりふくらはぎに負荷を大きくかけるのも一つの手です。
まとめ
いかがでしたか?
むくみの奥には怖い病気が潜んではいますが、そこまで構えなくても大丈夫です。どちらかといえば日常的な疲労回復が疎かになってしまうことの方を心配しましょう。
また、むくみが続くと美容にも良くないので、日常のケアを心がけて、冬を元気に過ごしましょう!