事務局通信

冬だけじゃない。暑い季節にも気を付けないといけない心臓疾患

いつもご愛読ありがとうございます。一社)日本自律神経整体協会 事務局の山下です。梅雨真っ盛りですが、これを超えるとまた暑い季節が始まります。

ここ数回にわたって暑い時期に気を付けることをシリーズでお伝えしております。

「寒い時期に心臓発作が・・・」と言う話はよく聞くかと思います。実は夏は夏で心臓に負担がかかり心臓疾患が起こりうることをご存知でしょうか?

今回は暑い時期に気を付けないといけない心臓疾患についてお伝えします。

心臓疾患の原因とは?

冬に多い心筋梗塞は「暖かいところから寒いところへ行った場合の寒暖差」によって急激な血圧の上昇が理由として挙げられます。そこにストレスがかかり、血栓が瞬時に出来上がり血管を閉塞することで発症します。また寒さによって心臓の血管が過剰に収縮することで起こる「血流不全」も原因の一つです。

それに対して夏の心臓疾患の原因を見ていきましょう。
夏は熱帯夜などで寝苦しくなり、睡眠不足の方が増えてきます。また汗で体内のミネラルや水分が不足することが原因となり、心臓に負担をかけることで心臓疾患を起こすことが多いようです。
それぞれ季節に沿って原因は違いますね。

夏に気をつけたい心臓疾患

1.心房細動

正常な心臓は一分間に50~100回と一定のリズムで血液を送っています。これが何らかの原因で乱れる状態を不整脈と言います。この不整脈の中で特に増えているのが心房細動です。

心房細動とは不整脈の中でも脈が速くなることを言います。
炎天下での激しい運動は心臓に想像以上の過酷な状態をもたらします。それが心房細動につながるのです。心房細動を起こすと動悸や息切れ、血圧低下といった症状が現れます。

普段から不整脈や心電図以上を指摘されている方は特に気をつけましょう。

2.心筋梗塞

心筋梗塞は冬に多いと言いましたが、原因は違えど実は夏にも起こり得ます。

夏は前述の通り、水分やミネラルが少なくなって血流がドロドロになり易くなります。そうなると心臓内で血栓ができやすくなり、そのできた血栓が血管を閉塞することで心筋梗塞が起こるのです。

水分補給が心臓を守る

上記の二つとも体内の水分とミネラル不足が主な原因と考えられています。

夏は喉が乾くため、当然水分摂取は行なっているでしょう。しかし運動や暑い中での活動は想像以上に水分を失っています。また睡眠時も気付かぬうちに多くの水分が体から発散されています。
「喉が渇いたから飲む」と言うよりは、いつも以上に気を遣って、喉が渇いていなくても意識して水分を取るようにしましょう。

肥満や高血圧、糖尿病、高脂血症などのいわゆる生活習慣病を持っている方やその予備軍を指摘されている方は特に気をつけましょう。これらの疾患は動脈硬化が起こりやすい疾患となります。動脈が硬くなれば当然心臓の負担は大きくなり、心臓疾患を誘発しやすい状態になっています。

まとめ

日頃から心臓に何の症状もない方はまだ大丈夫でしょうが、何らかの不調を抱えている方は「夏だから大丈夫」と油断せず、寒い時期と同様に暑い時期にも気をつけましょう。

極端に気温が高い時期、寒い時期は心臓に負担がかかると思っておき、これから始まるであろう猛暑日は特に気をつけて夏を過ごしましょう。