事務局通信

しっかりと疲れを取る夏の正しい入浴方法

いつもご愛読ありがとうございます。一社)日本自律神経整体協会 事務局の山下です。
夏を元気に過ごすシリーズ、今回は暑い時期の入浴についてお伝えしていきたいと思います。

夏こそお風呂に浸かる理由

夏は暑いのでついついシャワーで済ませていませんか?体はさっぱりするでしょうが、それでは疲れは取れません。

日中の活動の疲労に加え、夏の暑さや多湿といった外部環境がストレスとなり、体温調節機能が弱ったり、血行障害を生じる場合があります。

特に暑くなればなるほど冷房に頼ることになりますから、長時間冷房の中で過ごすと血行障害が起き、夏なのに体や手足が「冷え」の状態になります。

その結果、食欲不振や不眠、倦怠感につながり、夏バテを引き起こすことになります。

入浴で得られる回復効果

温熱効果

湯船に浸かって体が温まると全身の血行が良くなります。また、体温を調整しようと発汗が促進され、新陳代謝が良くなります。新陳代謝が良くなると言うことは、老廃物が排出されたり、古い細胞が新しく生まれ変わることになるので、疲労回復はもちろん、美肌やダイエット効果、さらには病気や怪我のリスクも減るのです。

水圧によるマッサージ効果

お風呂に浸かっているときに全身にかかる水圧は500kgもあります。

この水圧がマッサージ効果となり、血圧やリンパの流れが促進されます。特に下半身に溜まりがちな血圧が心臓に向かって押し上げられるため、足のむくみや疲れを取ってくれます。

こうして全身の血液やリンパが水圧によってポンプのように押し流されることで循環器系の機能改善にも繋がります。

浮力効果

お風呂のに浸かると浮力がかかります。ぷかぷかと浮いた状態になるので、筋肉が弛緩し、体への負担が減るのです。そうなることで全身がリラックスした状態となり、さらには筋肉に圧迫されていた血管や臓器への圧力が減り、疲れが取れやすくなります。

夏の正しい入浴方法

ぬるま湯こそ至高

お湯加減はぬるま湯にしましょう。夏になると体内に熱がこもり、交感神経が優位な状態になります。交感神経が優位になるとリラックスできず、疲労回復どころか、不眠にもつながります。

理想は寝る1時間前を目安に37~8度のぬるま湯に20~30分浸かると良いでしょう。

先述したような効果が得られ、しっかりと疲労回復につながります。ゆっくりと体を温めることで、冷房や冷たい飲み物で冷えた内臓の疲れを取ることにもつながります。

半身浴もアリ

また半身浴も効果的です。夏は暑いから全身浸かっていられないという方は、おへその上まで浸かる半身浴にしましょう。半身浴の場合は全身を浸かる場合と作用が変わってきます。

下半身にのみ水圧がかかるので、足に溜まっていた血流を心臓へ効率よく戻すことができます。全身浴よりも体への負担が減るのは良いですが、全身浴に比べると血流を全身に流すには時間がかかります。

ゆっくりと長時間お風呂に入りたい方は半身浴、なるべく早く出たい方は全身浴にしましょう。

夏の間違った入浴方法

「シャワーで済ます」は絶対ダメ!

夏は暑いので、湯船に浸からず、シャワーで済ます方が多いかと思います。しかしこれでは疲れは取れません。シャワーは交感神経を優位にする作用があります。

汗や汚れが取れてさっぱりはしますが、疲れは取れません。逆に交感神経優位なので、睡眠が浅くなったり、内臓が休まらないため、疲労回復には向いていません。

シャワーを肩やふくらはぎなど、局所的に当ててマッサージ効果を得る場合はOKです。温熱効果と水圧によるマッサージ効果で疲れやコリをほぐすのには最適です。ただし、その後はしっかりと湯船に浸かりましょう。

「夏こそ熱い風呂」は間違い

湯船に浸かる場合、熱いお風呂は避けましょう。

夏は「熱い風呂が良い」と言われていた時代もありますが、実は大きな間違いです。熱い風呂になるとリラックスできず、シャワーと同様に交感神経優位になります。

また、熱いお風呂は長時間浸かることが難しいですから、温まったと思っても、表面上だけで、体の芯まで温まっておらず、内臓の疲れが取れにくいのです。

長時間入りすぎることも考えものです。ぬるま湯であっても長湯をしすぎると汗をかきすぎて、脱水症状になる可能性があります。脱水症状に陥ると逆に疲労が増しますので、適度なタイミングでお風呂から上がるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?これは誰でも今日からできることです。

暑さと疲れでお風呂に浸かるのは面倒臭いのはよく分かります。それでも明日に疲れを残さずに、ぐっすりと眠るためにも早速今日から試してみてください。

もちろん水分補給は忘れずに!