いつもご愛読ありがとうございます。一社)日本自律神経整体協会 事務局の山下です。
5月に入り、地域差があるものの、少しずつ日が長くなってきましたね。協会本部のある香川県高松市では19時でもまだ日が残っている感じで、早くも夏の足音を感じています(気が早すぎ)
日照時間が長くなると、当然ながら人体が日光にさらされる時間も増えてきます。今回は日光を浴びることがどれだけ良い影響を体に与えるのか?をお伝えしていきます。
日光を浴びないと不健康になる?
日照時間の短い冬になると「気分が落ち込む」「体がだるい」「疲れやすい」などの抑うつ状態となる季節性うつが発症しやすいという問題があります。これは冬だけではなく、これから訪れる梅雨の時期にも発症します。
これらは一般的に脳内で分泌されるセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の不足で引き起こされると言われています。また、日を浴びることで体内で作られるビタミンD不足も要因の一つです。
このセロトニンやビタミンDが体にどのような影響を与えるのかをお伝えしていきましょう。
ストレスに関係するホルモン
ノルアドレナリン
緊張や不安、集中力、積極性をもたらして、ストレスに打ち勝とうとするときに働くホルモンです。適量だと問題ありませんが、これが過剰に分泌されると攻撃的になったり、ヒステリーを起こしたり、パニックになったりします。
ドーパミン
喜びや快楽、意欲をもたらす働きをします。過剰になると過食や欲が上がりすぎて買い物依存症やアルコール依存症をもたらします。
セロトニン
アドレナリンとドーパミンが過剰になって暴走しないように調節する機能を持ちます。セロトニンが不足すると前出のホルモンが過剰になり、上記のような症状を引き起こしてしまいます。
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれており、これがしっかりと分泌されていると前出二つのホルモンがバランス良く分泌され、ストレス解消や集中力アップ、気持ちが明るくなる、何事にも意欲が湧くといった感じで精神的にとても良い状態になります。
逆にセロトニンが不足すると上記二つのホルモンが過剰分泌となり、慢性ストレスや疲労、不眠、意欲低下などを引き起こします。
セロトニンの分泌を増やすためには?
うつ病の薬物療法で使用される薬の中には、セロトニン神経に分泌を働きかけるものもあります。最近だとサプリなんかもあります。
一般的には適度な有酸素運動やしっかりとバランスの良い食事を摂ることが一つの手段です。しかし一番手っ取り早いのは、今回のブログタイトルにもある通り太陽の光を浴びることです。
日光を浴びるとセロトニンが分泌されます。特に朝の時間に浴びるのが理想です。朝一番に浴びることでセロトニンが分泌され、しっかりと脳が覚醒して1日をより良く過ごせるのです。
セロトニンの分泌の裏で、分泌を抑制されるホルモンもあります。
それはメラトニンです。このメラトニンは上質な睡眠を摂るために欠かせないホルモンです。
このメラトニンは、朝一番の日光浴で分泌を抑制され、その14時間後に再分泌されるようになっています。
朝起きて14時間後にメラトニンが分泌されることで、きちんと夜に眠気がきて、不眠などを解消し、より良い睡眠習慣が取れるようになります。
このセロトニンとメラトニンのバランスが自律神経のバランスにつながり、健康的な肉体と精神を作るのです。
日光浴で作られるビタミンD
「ビタミン」と聞くと野菜や果物が一番に思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。ここで紹介するビタミンDは紫外線を浴びることで皮膚で作られるビタミンです。(食品やサプリメントから摂取することもできます)
このビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨を強くします。骨粗鬆症の治療にも使われています。また、免疫機能を調整したり、体の中でホルモンのように働いて、体の中の細胞にいろいろな指令を出したりと、非常に重要な働きをするのです。
しかしこのビタミンDは日本人の多くが不足していると言われています。なぜなら、美白を意識して日焼け止めや帽子、真夏でも手袋をつけるなど、紫外線を意図的に避けているからです。コロナ感染予防で外出を控えたり、マスクの装着も紫外線を浴びない一つの理由です。
美容も大切ですが、健康も大事です。「紫外線対策をやめなさい」というわけではなく、意図的に紫外線を浴びるということも意識して生活してみてはいかがでしょうか?
日光浴のすすめ
日光を浴びることで心身が健康になるということは伝わりましたでしょうか?
だからと言って一日中浴びる必要はありません。真夏日のような強い紫外線を浴びる必要はありません。セロトニンのところでも触れましたが、朝一番、せめて午前中に浴びると良いでしょう。午後になると紫外線が強くなりますし、気温も上がってくるので、つらい思いをすることの方が多い気がします。
いつもより15~30分ほど早く起きて、朝の爽やかな日を浴びて1日をスタートさせてみましょう!慣れないうちは眠くても、慣れてくると爽やかなスタートが切れるようになるでしょう!